121>>>銀の滴降る降る周りに。

知人の49日で京都に来ています。
亡くなったと聞いた時は、あまり泣いたりとか、悲しく思ったりしなかったんですが
不思議な事に京都へ一歩、足を踏み入れると、急に悲しくなってしまいました。物理的な距離って、私が思っている以上に、影響があるのかもしれません。
49日の正式なものは、昨日やったとのことで、息子さんと私とで故人のお話をして、お線香をあげさせてもらいました。
それだけで済ませるつもりだったのですが、息子さんのご厚意で形見をいただきました。手鏡と櫛、あと舞扇子です。
手鏡と櫛は良いとして、舞台で使っていた扇子なんて貰えない・・・!と言ったのですが、本人の意思だからとのことで。
それと手紙も残してくれていました。やっぱり分かっていても悲しいものです、尊敬していて、大切な人がこの世にいないことは。
その後、東山へ移動して花灯路をみました。色んな場所がライトアップされているのですが、今回選んだのは青蓮院。
青く転々と光る庭は、北海道の空に似ている気がして、懐かしい気持ちになりました。
"Shirokanipe Ranran Piskan" Shiro=銀、kanipe=滴、ran=降る、Piskan=銀。
これはアイヌ語なんですが、最も有名なフレーズで、アイヌ神謡集に収められています。
たまたま昨日シェアハウスで、アイヌの本でお勧めをと聞かれて、こちらを紹介しました。本当にたまたまなんですが、今日の景色と重なったなぁ・・・なんて。
因みに数年前に青空文庫に掲載されたので、どなたでも無料で読めます。
アイヌ神謡集